バーレーンで写真展を開催するまで⑫
フォトグラファーエミリーのバーレーン日記
前回の続きです。
私は奥様仲間と出直し、
15時過ぎにYouth Cityの会場で待ち構えた。
手元にはワークショップ参加者のプリントだってある。
なにしろ担当者のMくんとは会ったことがない。
電話してみることにした。
すると、遠くから手を振ってくる
トーブ姿(アラブの男性衣装)に髭を蓄えた男性がいた。
軽々しくMくんと呼んでいるが、彼はれっきとした
Ministry of Youthという政府機関の職員である。
しかし、彼はおそらく私よりはるかに若い。
見た目はそう見えないが・・。
(アラブ人男性は年齢より上に見える)
お互いに挨拶をする。
彼はニコニコしてとても親切そうだった。
僕が責任者だから困ったことはなんでも言ってくれと
頼もしいことを言う。
今までのオーガナイズに関して言いたいことは
色々あるが、
とりあえずこれでやっと展示に漕ぎ着けそうだと
胸が高鳴った。
「どこに展示させてもらえる?」
と早速聞くと
うーーーん、と辺りを見回して、
(この時点で展示場所が全く決まっていなかったのだな
と悟る私)
あそこはどうかな?
と、エントランス入ってすぐ右側の
ネット状の湾曲した壁を提案してくれた。
場所としては悪くない。
前回ワークショップをやった場所の真ん前である。
二人に手伝ってもらい、
作業はサクサクと進んだ。
駐在奥様はバックグラウンドは様々だが
手際が良い方が多い。
むしろ私よりもテキパキしている笑。

展示無事完了!の記念に皆でパチリ。夏休み中だったのでお子さん連れで手伝いに来てくれた。本当にありがたかった。。
セッティングが無事に終わり、
皆で達成感に浸っていると、
Mくんが何やらぺこぺこしながらやって来た。
「ほんっとに・・ほんとに申し訳ないんだけど、
展示場所を移動してくれないかな?
こちらの壁に、、」
と言って2,3メートル先にある
メディアルームのアクリル窓?を指差した。
はあ??????
意味が全くわからない。
理由を聞くと、Ministryが
この壁を使ってバーレーンの観光誘致の写真を
展示したがっているという。
「なんで?さっきはこの場所を使っていいと言ったよね?」
「それは、そうなんだけど
仕方ないんだ、、
ほら、こっちの壁の方が人目につくし、
条件としては良いと思うよ」
写真の背景が透明の壁となると、
写真自体があまり映えない。
それにこの2時間余りの作業時間は
なんだったのか。
全て無駄になったじゃないか。
今思い返すとそこまで感情的にならずに
サッサと展示場所を変えれば良かったのかもしれないが
今日会場に乗り込んだ経緯。
ワークショップ参加者のプリント。
人を巻き込んでいたこともあり、
やっと展示が終わったと思ったのにこの仕打ち、、
と絶望的な気分になってしまった。
これは私では埒があかないと思い、
大使館のOさんに電話で経緯を説明し
Mくんと直接話してもらった。
しかし二人のやり取りを見ていても堂々巡りな様子で
これはきっと、展開場所を変える以外に
方法はないのだなと理解した。
私はOさんに「やはり移動させるしかないと思います」
明日にしたらどうか、とも提案されたが
明日は明日で状況がどうなるか分からないので
「今日やります」と言って電話を切った。
Mくんに、
「分かった!今から移動させるよ」と言い、
I’m not happy with you.
と思わず愚痴ってしまったら
With me??
こんなに君の力になろうとしているのに!😱
と言ってショックを受けていた。
本当は
I’m not happy with that.
と、彼ではなく状況に不満を言いたかったのだが
言葉のあやで「あんたのことイヤ」みたいな
ニュアンスになってしまった。
(ごめんね。でもその時は腹立ってたから謝らなかった笑)
すでに午後6時だったので
一人の奥様はお子さんを連れて帰り、
(夕飯の時間だもんね)
もう一人の奥様と私の二人で
1時間でセッティングを終わらせた。
2日目は在バーレーン日本大使もいらっしゃる。
なんとか気合いで
写真展の準備は整ったのだった。
#バーレーン生活
#バーレーン駐在
#バーレーン駐妻



